ラジエターと冷却水
ラジエターは水冷式エンジンのバイクに設けられるパーツです。
走行時に発生する熱を冷まし、主にエンジンから発生する熱を冷まします。
ラジエターとエンジンを繋ぐパイプ、そしてラジエター内部は冷却水が通っており、氷点下でも凍結しないようになっています。
通常はそれほど一気に減りませんが、自然と劣化したり少なくなることはあります。
冷却水が減るとエンジンの熱を十分に冷ませず、エンジントラブルが起きます。
冷却水の残量や劣化は見ただけでは判断出来ないので、ラジエター点検は定期的に行ないます。
点検時はラジエターのボルトやワッシャー、ファンや、キャップのパッキンが劣化していないか確認しましょう。
通常はラジエターは急激には減りませんが、減るようであれば、ラジエター周辺に不具合があります。
ラジエターはキャップなどで密閉されているので、キャップが割れている、シールの締め付けが弱い、ラジエターのどこかに穴が空いている、割れているなどが考えられます。
少しの割れや穴だと、冷却水は見ただけではわからないぐらい少しずつ減っていき、半年後などにやっと目で見て減ったのがわかることもあります。
冷却水の交換
冷却水が減っていれば足せばいいですが、劣化していると交換となります。
減らなくても、ゴミや埃が入り、汚れが溜まる場合もあります。
交換する場合は、一度冷却水を全部抜いてラジエターから取り除き、新しい冷却水を入れます。
冷却水の交換は2年に1度を目安にしますが、バイクに乗る頻度によっては時期が早まります。
冷却水を抜く場合は、エンジンが熱くなく冷めていることを確認します。
次にラジエターキャップと冷却水が通っているパイプのドレンボルトを緩めましょう。
ボルトを緩めるとすぐに冷却水が出てくるため、ボルトの下には受け皿などを置いておきます。
冷却水が全部出ていったら、ドレンボルトは締めておきましょう。
次にラジエターキャップや、リザーバータンク冷却水補助タンクのキャップを開けて、そこから冷却水を補充します。
ちなみにリザーバータンク用の冷却水があれば、こちらは注入口しかないので、注射器などの吸い出します。
そしてそれぞれのキャップから冷却水を補充します。
綺麗にするのであれば、ラジエターはドレンボルトを外し、水道水を注いで、ラジエター内部を洗ってから、冷却水を入れても良いです。
ちなみに冷却水は緑色をしていますが、最近は赤色のもあります。
実は冷却できれば良いので、水道水でも代用はでき、水道水だけを使う人もいます。
しかし売られている緑色の冷却水は、不凍液を入れて凍らないようにしている、防さび剤を入れて錆びないようにしています。
水道水だとエンジンなど金属部分が錆びるおそれがあります。